新規サイト005


六日目 稚内へ


2021.12.30


 今日は移動日。旭川から稚内を目指します。距離は250km程度。夏なら半日で移動できる距離ですが、冬ですからね。時間に余裕をもって移動しようと思います。



起床
 7:30、起床。今日はのんびり寝ました。朝は天気がそこそこ良さそうです。でも、天気予報では雪が強くなりそうなんだよね。
 着替えを済ませ、ガソリンスタンドで給油をし、コンビニで朝ご飯を調達して旭川を出発します。
 8:00過ぎ、旭川を出る。今日は下道で稚内を目指します。お金を節約。合わせて、街並みや景色を楽しもうかと。でもね、旭川市内を出たら真っ白の世界になってしまいました。
 道道を走ったので、車の量は多くないんだけど除雪はきちんとされていました。でも、地面と空が同じ色。運転が難しいですよ。



道道99号線
 スマホでナビゲーションさせると、国道40号線ではなく、道道99号線で北上するように提案してくる。その通りに道道99号線を走ると交通量がものすごく少ないので、快適に北上できます。道路も圧雪状態なので、スタッドレスタイヤがよく効きます。60~70km/hで走ってもぜんぜん危険を感じない。人や動物が飛び出してこなければね。
 所々で天気が落ち着いているときに車を停めて記念撮影する。今回の旅行では野生の動物を見ないなぁ。
 ときどき青空が見えるんだよね。そうすると、すっごく景色が綺麗です。写真でうまく撮れないのがもどかしい。
 さらに北上する。左は吹払式防雪柵。雪国ならよく見る設備ですね。強風が吹いたとき、路面に風を誘導して、路面の雪を吹き飛ばすというもの。車で走っていてもかなり揺れます。ライダーさんには強敵らしい。
 右は防風林。昔ながらの横風対策ですね。これの方が走りやすいけど、路面の雪は吹き飛ばないので除雪はしっかり行わなきゃいけないみたい。
 剣淵町近辺までやってきました。天気が回復。路面は圧雪。かなりサラサラな雪です。スキーができそうなくらい良い雪質。北陸地方だったら山奥に行かないと見られないような風景がここには広がります。
 気温は・・・-5℃くらい。



世界のめん羊館
 士別市までやってきて、このままドライブだけじゃ味気ないと思い、世界のめん羊館へ寄ってみることにしました。Google Mapにナビしてもらったら、細い道を案内してくれてどんどん雪深くなっていく。リラックスワゴンで走れるか?とか思いつつ四輪駆動であることを信じて進む。すると!歩くスキーを楽しんでいる人がいました。こんなところ、車で走って良いの?
 10:10、世界のめん羊館に到着。恐れていた通り、本日は休館日。来る途中の道が空いているなぁ、とは思ったんだよね。せっかく来たので入口で記念撮影だけして出発します。



道の駅なよろ
 10:40、道の駅なよろに到着。ここでちょっとトイレ休憩します。お昼ご飯にはまだちょっと早いかな。
 道の駅に入って見る。入口の横には年代物のトラクターが展示されていました。SUPER DEXTAっていうブランドで、Ford Motor Companyのものらしい。アメリカね。
 売店に行って地元のものを物色してみる。変わったものと言えば山わさび。セイヨウワサビのことだそうです。北海道で栽培が盛んなんだって。
 道の駅の中に和菓子屋さんがあって、イチゴ大福がおいしそうだったので買ってみました。車内で食べよう。
 車に戻ってイチゴ大福をパチリ。ちょっと酸っぱいイチゴと甘い餡子のハーモニー。美味しいよねぇ。クマ兄さんはイチゴ大福が大好きなのです。三口で食べちゃった。

 11:00、出発。



北上
 国道40号線で名寄市を通過。信号で止まっていたら「雪質日本一」の看板を見かけました。確かに!雪質は日本一だと思います。だって、寒いもん。雪の量も多いし。
 名寄市からは国道40号線が自動車専用道路化しているのでワープします。除雪はされているんだけど、雪が強くなってきてスピードが出せない。60km/h程度のスピードで北上します。キタキツネ注意の標識が出ているけど、どこにもいないなぁ。
 美深町を過ぎたところで自動車専用道路は終了。一般国道に戻ります。前を走るインプレッサがかなり安全運転(遅い!)ので、ゆっくりペースで北上。すると、バイクが路肩に停まっていました。あぁ、これはコケたな。大丈夫だろうか。You Tubeでよく見る光景ですね。稚内まで大丈夫かな?
 さて、国道40号線を北上していくとどんどん雪が強くなってきました。ちょっとだけ心配になり、かなりワクワクしてきましたよ。



道の駅おといねっぷ
 12:00、道の駅おといねっぷに到着。ここで音威子府そばを食べようと思うのです。音威子府そばって麺が黒いそうです。そばの実の甘皮までそば粉に混ぜているから黒くなるんだって。すっごい楽しみにして道の駅の中に入っていったら、今日はお休みでした。28日から休みだって・・・。残念。

 お昼ご飯は蕎麦って気持ちが決まってしまっていたので、スマホで付近の蕎麦屋を検索。一軒営業していそうなのでTELしてみたら、とても気さくなオバサマが営業してますよ~、お待ちしています〜って答えてくれました。行ってみるか。



お食事処咲来
 12:30、お食事処咲来に到着。先客が何組かいました。お店の外観が、田舎の国道沿いのラーメン屋っぽかったので、ちょっと入店をためらったんだけど、中はとてもきれいなお店でした。あ、ここも田舎の国道沿いの食堂だったか・・・。
 注文を済ませ、料理が出てくるのを待っていたら、お客さんが増えてきました。他に食堂ないもんなぁ。
 12:45、料理が運ばれてきました。ネコ娘は豚丼。あぁ、これは美味しそうだ。蕎麦にこだわってしまったけど、豚丼も良いなぁ。
 ペンギン姉さんは大好物なホタテごはん、ちいさなそばセット。ホタテごはんは貝汁で炊いてあるそうです。これも美味しそう。
 クマ兄さんはえび天そば。今日のお昼はそばって決まっちゃってたので、えび天そばです。音威子府そばを予定していたので、普通のそばになっちゃった・・・と思っていたのですが、咲来そばっていう音威子府産のそば粉で作られたお蕎麦でした。これはこれで美味しかったので満足です。



音威子府駅ー天北線資料室
 食後、JRの音威子府駅に寄ってみました。

 13:10、音威子府駅に到着。バイクが一台停まってます。これは、まちがいなく宗谷岬を目指していますね。
 音威子府駅の中に天北線資料室というのがあります。ここに来た目的はここ。ライダーさん含む数名の観光客が休憩していました。邪魔しないように見学しよう。
 天北線資料室に入ると、まず最初に目に入ってきたのは、音威子府の特産品。音威子府そば、咲来そば、共に音威子府の名産のようです。咲来そば、美味しかったのでもっとモリモリ食べておけばよかった。
 左はおといねっぷ、おさしま、さっくるの駅名標とか、駅の備品、常盤号のヘッドマーク。駅は今でも現役です。右は周辺の写真。夏はひまわりがたくさん咲いてきれいみたいです。あと、特急宗谷がこの辺りを走り抜けるみたい。青いイナズマ、キハ261系はかなり格好良いみたい。
 風っこそうやのヘッドマークもありました。稚内と音威子府の間を往復するイベント列車のようです。途中の駅で停まってイベントもあったみたい。右は天北線を走った天北号の展示。天北号って、札幌から稚内まで天北線経由で走った急行列車。何時間かかったんだか。
 天北線っていうのは音威子府から稚内まで、宗谷本線とは別に走っていた路線。中頓別、浜頓別、鬼志別などを経由している路線ですが、1989年に廃線となったようです。近いようで営業キロは148.9kmもあったらしい。
 天北線資料室の横には駅そば屋さんがありました。ここは音威子府そばが食べられる駅そばで有名だったそうです。ですが、店主のおじさんがお亡くなりになって閉店しちゃったんですって。残念ですねぇ。



北へ
 13:20、音威子府を出発。雪が強いので頑張ってはしりますよ。今回は国道40号線で北上していきます。天気が悪いので、グレーな写真しか取れない。
 しばらくすると除雪車が登場。この除雪車のおかげで国道40号線は大雪にも関わらず走り続けることができるのです。雪がよせられていくので除雪車の後ろはとても走りやすい。ただ、雪煙で前が全然見えなくなるのと、スピードが出ないんだよね。
 除雪車が路肩に退避してくれたので追い越す。すると・・・雪が積もってますねぇ。それでも70km/hくらいで走れます。
 しばらく走るとライダーさんと軽バンが走ってました。軽バンはライダーのサポートカーのようです。道の駅なかがわにピットインしていきました。
 国道40号線を走っている間に三台のオートバイの転倒に遭遇しました。皆さん、転倒に慣れているようで怪我をしたような様子はありません。道路の脇の方へオートバイを寄せ、復旧の準備をしています。これも楽しみの一つなんでしょうか。
 それにしても、この人達は今日はどこまで行くんでしょう?稚内くらいまで行けるのかな?
 途中から国道40号線をはずれ道道551号線を進む。この道もしっかり除雪されていました。とっても走りやすい。でも、どこまでが道路でどこからが路肩か見えにくい。慎重に走りますよ。
 天塩に近づくと青空が見えてきました。太陽の光が差すとものすごく幻想的な風景になります。原野って感じが凄いですねぇ。ちなみにこのとき、ペンギン姉さんとネコ娘は夢の中。この風景は見られなかったようです。



天塩河口大橋
 天塩からは道道106号線で海沿いを北上します。地の果てに来たって感じの風景が広がります。天塩河口大橋で車を停めて写真を撮ってみる。天塩川が凍ってるんだもん。凍っているのは表面だけなのか?全部凍っているのか?寒すぎてじっくり見られなかった。



 



オトンルイ風力発電所
 15:00、道道106号線は別名オロロンルートですね。このオロロンルートのハイライトの一つ、オトンルイ風力発電所に到達しました。ちょっと離れたところに車を停めて風車をパチリ。その横をライダーたちが通り過ぎていきました。寒そー。
 オトンルイ風力発電所に少し近づいて再びパチリ。リラックスワゴンも一緒に撮ってみました。リアドアが凍り付いちゃってますよ。
 サロベツ原野駐車公園まで移動して、またパチリ。風が強くて長い時間は外に出てられませんよ。こんな寒い中、駐車場には数台のバイクが休憩中。いやーすごいね。



北緯45度通過点モニュメント
 オトンルイ風力発電所のすぐ先に北緯45度通過点のモニュメントがあります。雪が凍り付いちゃっているけれど。
 そして、道路の反対側にはNのモニュメント。近づこうと思ったけど、雪が深すぎて到達できませんでした。何人かラッセルしたような跡があるけれど。
 北緯45度通過点モニュメントの先にはパーキングシェルターがあります。暴風雪時のシェルターですね。オートバイだけでなく車でも必要になることがあるようです。



日本海オロロンラインの猛威
 さぁ、ここからは修行です。オロロンラインを北上するのですが、サロベツ海岸近辺は猛吹雪。風が強くて車が揺れる。雪が強くて前が見えにくい。そして、フロントガラスが凍ってくる。フロントガラスに向けて温風は当てているんだけどね。
 風が強いのでドライブレコーダーでしか写真撮れず。撮っても同じような風景が延々と続く。この道は本当に稚内に続いているんだろうか?ときどき対向車が来るので合ってると思うけど。


 



抜海港でゴマフアザラシ
 16:00、抜海港に到着。ここはゴマフアザラシが越冬しにやってくるってことで訪れてみました。

 だけどね・・・雪が積もりすぎててアザラシが良そうな場所に近づけないのですよ。
 周辺を車で回るわけにもいかず、どこかに泳いでいないかな~って眺めていたら、ゴマフアザラシが海面に顔を出して泳いでいるのを見つけました!結構感動!数頭が泳いでいましたよ。じっくり見たかったんだけど、どんどん暗くなってきて見えなくなっちゃいました。明日も来てみようか。



サフィールホテル稚内
 16:50、稚内に到着。すぐに今日のお宿であるサフィールホテル稚内にチェックイン。今日の宿泊もANAマイルで宿泊です。普通だったらこんな高そうなホテルには泊まれない、泊まらない。
 今晩の着替えなどをカバンに詰めてフロントへ。
 フロント横には年越しのお神酒が置かれていました。千歳鶴っていうお酒は札幌のお酒だそうです。フロント横の階段も立派なのでネコ娘を無理やり立たせてパチリ。
 チェックインを済ませ、ルームキーをもらう。今日は1010号室。結構上の方の階になりました。
 部屋に入るとベッドが三つ並んでいました。結構立派なベッドです。部屋自体も広くて快適に過ごせそうです。
 チェアーがあってテレビもまずまずの大きさ。以前は全日空ホテルだったそうですが、今は地元の会社が経営しているとか。お風呂はホテルとしては大き目。トイレとお風呂が別々だったら最高だったんだけど。



 さて、夕食まで少し時間があるので勉強タイムにしようか。ネコ娘は数学、クマ兄さんは英会話の勉強をしますよ。



夕食
 18:00、夕食の時間です。夕食はホテル内にあるレストラン「四季彩ダイニングあんのん」でいただきます。事前に予約しておきました。
 クマ兄さんとペンギン姉さんはビール。キリン一番搾り千歳工場直送ってやつ。ウマい。ネコ娘はジンジャエール、だったかな?
 18:15、毛ガニが運ばれてきました。半身です。あと、サーモン、ホタテの刺身。ホタテは猿払村で取れたホタテ。毛ガニってさ、毛がチクチクして食べるの大変だよね。
 サーモンも北海道のサーモンかな?大変美味しく頂きました。毛ガニはチマチマ食べるの嫌なので、身をできるだけ取り出して、一気に食べる。濃厚でウマい。
 続いて宗谷産水蛸のしゃぶしゃぶです。タコの足がスライスされたものとお鍋がテーブルに並べられました。宗谷岬の水蛸は稚内ブランドだそうです。
 お鍋が湯だってきたら、水蛸を一切れつまみ、お鍋の中でしゃぶしゃぶ。程よく火が通ったらポン酢でいただきます。でもね、水蛸が結構しょっぱいので、クマ兄さんはポン酢無しで、そのまま食べた方が美味しいと思いました。いずれにしてもウマい。タコの味が濃い。
 最後にご飯です。お上品なお盆が運ばれてきましたよ。
 お味噌汁は稚内産の銀杏草が入った味噌汁。ほぅ、これが銀杏草か。
 いくらと鮭のフレーク(左上)は、これだけでご飯が一膳行けますよ。海老と野菜三種の天ぷらも美味しい。そして、香の物(左)。ご飯は北海道産のななつぼしだそうです。今日は贅沢しちゃったなぁ。
 食後のデザートはキャラメルプリン。北海道のサロベツ牛乳で作ったプリンだそうです。これもお上品な甘さで美味しい。ペンギン姉さんは一人で全部食べきれず、クマ兄さんにおすそ分けが回ってきまして、結構おなか一杯になりました。

 19:20、ごちそう様でした。



ショップを散策
 食後、一階のお土産屋さんを見学。ペンギン姉さんがサケ?のぬいぐるみを発見。カツオかと思った。これは買えないな。
 冷凍庫にはタラバガニの足とか冷凍ホタテ、一夜干しのイカなどが入っていました。タラバガニの足は12,740円だそうです。右はホタテのヒモを揚げた「ほたて丸」。これ、350円とお値段も安いので、お土産用と今日のおやつに買って部屋に帰りました。



夜の散策
 19:30、一度部屋に戻った後、クマ兄さん一人でホテル周辺散策に出動します。まずはホテルのすぐ北側にある稚内港北防波堤ドームに行ってみます。夜のドームは初めてだけど、ちょっと幻想的だね。
 ドームの中にはライダーさんやチャリダーさんがたくさんテントを張っていました。ここは雪も風もしのげるので快適っぽい。ほとんどの人がテントを張っていたけれど、中にはテント無し、寝袋そのままで寝てる人もいましたよ。
 ドームからホテルをパチリ。サフィールホテル稚内って稚内港にポツンと立っている高層ビル。かなり目立ちますね。
 この雪に埋もれたモニュメントは稚泊航路記念碑。稚は稚内、泊は樺太の大泊のことだそうです。1923年〜1945年まで稚内と大泊を結んでいた鉄道連絡船の記念碑。北防波堤ドームは稚泊連絡船の桟橋などを保護するために作られたそうです。ということで北防波堤ドームは北海道遺産。
 こちらは蒸気機関車C55の動輪です。稚内駅から南に延びる宗谷本線で活躍したC55形を記念しているそうです。かつてはここにC55形49号機が静態保存されていたんですって。でも、塩害で腐食しちゃったので、現在は動輪だけ記念碑として残しているそうです。
 動輪ふきんから北防波堤ドームをパチリ。雪が深いねぇ。再びドーム内を歩く。おぉ、スーパーカブの横で寝袋だけで寝ている人がいるよ。
 この桟橋には稚内海上保安部所属の巡視船りしりが停泊していました。ヘリコプター甲板付きの巡視船は、道北地区ではこのりしりだけなんだって。



散策中のクマ兄さん
 北防波堤ドームから稚内駅へ移動。このとき、ペンギン姉さんがクマ兄さんをホテルの部屋から撮影していました。この後、Facetimeで生存確認を実施。クマ兄さんは遭難しておりません。



稚内駅
 20:00、稚内駅に到着。稚内駅はライトアップされていてきれいです。

 駅舎の脇には温度計がありました。只今、-5.1℃だそうです。雪が強いので余計寒く感じるなぁ。

 稚内駅にもチャリダーさんたちが集まっていました。ここで寝るの?
 駅舎内に入ると、最北端の線路の碑がありました。外にあるけど、温かい駅舎内からパチリできます。碑の上に積もった雪の層が凄い。
 20:05、ホテルに戻る。いやいや雪が深い町ですよ、稚内は。



自由時間
 部屋に戻るとペンギン姉さんとネコ娘がほたて丸を食べたくてウズウズしてました。でも、ちゃんとクマ兄さんを待っててくれたみたい。じゃ、食べてみよう!
 ティッシュをお皿がわりにしてほたて丸を出し、ポリポリ食べる。塩味が薄くついていて、あっさりしたホタテのヒモが美味しい。お茶が欲しくなるね。
 ネコ娘は窓際で涼む。部屋の暖房が強烈で暑すぎたのでした。寝る前に暖房を消しましたよ。

 今日はドライブばかりだったけれど、とっても疲れましたね。



四日目 六日目
てっぺん稚内 に戻る



クマ兄さんの部屋 に戻る

旅の記録 に戻る