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二日目 津軽半島


2019.8.12


 昨日は朝から深夜まで走って津軽半島の先っちょ、竜飛崎までやってきました。今回のドライブはここ竜飛崎から南へ東北地方を縦断していく予定です。楽しみですなー。



起床
 6:45、道の駅「みんまや」で起床。昨夜は真っ暗な道をひたすら眠気と戦いながら走ったので、周囲の様子は全く分からなかったのですが、この道の駅「みんまや」は青函トンネル記念館併設っぽい。そして、車中泊仲間は数台。ちょっと秘境感たっぷり過ぎる。下北半島よりも観光客は少ないかも。

 とりあえずトイレを済ませ、昨夜スーパーで買ったパンなどで朝食を取り、青函トンネル記念館(右)が開くまでどうするか考える。とりえず、階段国道かな!



階段国道
 道の駅から車で5分ほど、階段国道の下側にやってきました。ここに来たのはたぶん二回目。だけど、初めて来たときはクマ兄さんとペンギン姉さんがまだ学生だった時だと思う。写真が残ってないんだよね。25年くらい前か。ほぼ初めての訪問ですな。駐車場は無いので、近くの港の空いたスペースに車を停めさせてもらう。
 道はあまり迷わない。だって、車が通れる道は一本しかなく、そこから枝分かれしているから。
 階段国道にはすぐに到着。国道339号線のおにぎり標識の下に「階段国道」って書いてますね。階段国道を少し上るとカニ網と呼ばれるカニ漁に使う籠がたくさん並べてありました。今じゃこの籠、インターネットでも買えるらしい。
 階段国道の中盤まで登ってみた。ここからだと帯島とアジサイが綺麗。それにしても、なぜ階段の道を国道に指定したのか?いろいろ説があるようですが、よくわからないみたいですね。



太宰治文学碑
 階段国道の近くに太宰治文学碑というのがあったので車を停めて見学してみる。これか?(左)と思ったら牧野逸蔵という人の胸像でした。紛らわしい。

 周囲をよく見ると右の石碑があって、これが太宰治文学碑。「津軽」という作品の最初の部分が書かれていました。クマ兄さん、太宰治の作品といったら走れメロスくらいしか知らないんだけど、他も読んだ方が良いのかなぁ。



体験坑道
 8:40、青函トンネル記念館に戻ってきました。9:00開館だったと思うのですが、入館待ちの列ができ始めています。暇だし、気になるので列に並んでみました。

 そしたらこの列はケーブルカーで体験坑道に下りる第1便のチケットを買う人の列でした。これに乗らないと次の便まで25分待ちになっちゃうようです。買っとこ。

 ということで、8:45、第1便のチケット購入完了。そして、乗車口に並びます。
 8:55、乗車開始。ケーブルカー「もぐら号」に乗って海面下140mにある体験坑道駅まで降りていくのです。結構狭いんだけど、大きなリュックを背負っている人もいて大変。
 傾斜はなんと14度。走行距離は778mもあるそうです。

 9:00、出発の時間になるともぐら号のドアが閉まり、そして、トンネルの通風門が開きます。写真撮れなかった〜。すると、ずーっとまっすぐに続くレールが見えました。これを降りていくのか〜。ケーブルが切れたら死ぬな。
 9:10、体験坑道の見学開始。自由散策ではなく、ケーブルカーで一緒に下りてきた解説員の方と一緒に見て回ります。この坑道は青函トンネルを掘るときに、実際に作業坑として使われたもの。トロッコのレールも残されていて当時の雰囲気を感じることができます。
 体験坑道を進んでいくと・・・先に展示エリアがありました。ここが体験坑道のクライマックスかな。
 こちらはトロッコ。めっちゃ狭いけど作業員が乗り込んで作業現場まで移動するものです。結構狭いよ。
 こちらは蓄電池機関車。バッテリーで動く電気機関車ですね。坑道内で内燃機関を使って機関車を動かすっていうのはさすがに無理の模様。でも、昔はリチウムイオン電池なんてなかっただろうから鉛蓄電池だよね。大変そうだなー。
 右は削岩機で岩に穴を掘る様子。先端にノミをつけて、圧縮空気の力で衝撃を与え、ダイナマイトを入れる穴を掘っているところらしい。それで掘った岩は左の貨車に積むんだろうけど、積込作業ってもしかして人力?
 削岩機の先っちょなども展示してありました。これで岩をゴリゴリ掘るんだよね。青函トンネルは地質の変化が激しく、超難工事だったとか。そこで先進導坑という工法が開発されたとか。これは結構すごい。記念館にも詳しい解説があったけど、結構感動ものだった。
 体験坑道の最終地点にこの門があります。あの先、数百メートル?のところに竜飛海底駅があるとか。そこまでは行けないのかー。
 9:30、ケーブルカーに乗って体験坑道駅を出発。今度は一番下の席を確保できたので、写真撮り放題。駅を出発するとすぐに分岐が現れました。右の方に行くともっと深いところまで行けるのかな?
 ぐんぐんケーブルカーは登っていく。後方を見るとずーっとまっすぐな線路が地下に向かって伸びています。こりゃすごい。ちょっと怖いな。
 記念館駅に到着。すぐにはケーブルカーを降りられません。まずは通風門が閉まってから。しばらく待つと重厚な通風門が閉まります。
 通風門が閉まると下車。今日は夏休みということもあって次の便も満席のようです。あんまり長い時間写真を撮っていると、次の便が出発できなくなっちゃうので、そこそこで撤収。



青函トンネル記念館
 続けて青函トンネル記念館を見学しましょ。ここは構想から42年、過酷な難工事をやり遂げた歴史が展示されているのです。
 削岩機で穴を掘る人形を横目に見つつ、展示ホールに入ってみます。すると、ちょっと近未来的な展示?頭上に伸びるパイプはなんと青函トンネル。青函トンネルって一本なのかと思ったら先進導坑、作業坑、そして本坑と三本も掘られているそうです。
 そういえば2016年からは北海道新幹線が開通し、E5系新幹線が青函トンネルを通るようになったんですね。

 右はドンコの標本。青函トンネルを掘っているとき、海水がトンネル内に侵入し、その時一緒に流れ込んできたドンコ。トンネルの亀裂をたどって流れ込んできたそうです。それだけ亀裂の入りやすい地質だったとか。
 10:30、以上で青函トンネル記念館の見学終了。駐車場に戻ってみたら車がだいぶ増えていました。この車たち、みんなあのグネグネ道を走ってきたのか・・・。
 それでは竜飛崎を出発します。これからどんどん南下していきますよ。まずは龍泊ラインを南下していく。



眺瞰台
 龍泊ラインを走っていたら展望所っぽい場所があったので車を停める。車を降りて北の方角を眺めて見ると北海道が見えました。松前半島だね。松前半島は実はあまり足を踏み入れていないエリア。北海道に行っちゃうとついつい北や東へ行っちゃうんだよね。それから、手前には先ほどまで滞在していた龍飛崎の龍飛埼灯台が見えてます。あー、灯台に行くの忘れてた。まぁ、いいか。次来たときに立ち寄ろう。
 左はこれから走る龍泊ライン。グネグネです。ペンギン姉さんには寝ていてもらわないと。右は眺瞰台の石碑。裏側には昭和57年11月貫通って書かれています。陸上自衛隊第九師団代休施設大隊だそう。もしかしてこの道、自衛隊が作ったの?



七つ滝
 国道339号線、龍泊ラインを走っていると七つ滝という看板が出てきたので、車を停めて見学してみる。ここは日本海の激しい波風によって浸食されたエリアで、小さいけれど七段の滝が出来上がっています。まぁ、見どころはこれだけだけど。駐車場が無いので路上駐車で見学したので、写真を撮ったらすぐ出発。



道の駅こどまり
 11:20、道の駅「こどまり」に到着。ちょっと混雑しているけどここで休憩。ご飯も食べられるかな?
 この道の駅にはレストラン竜泊があるようです。あと、中泊メバル膳のお店というポスターがありました。メバルで町興しをしているらしい。メバルの刺身、煮付け、潮汁がついているものを標準としているみたい。

 ということで、ここでお昼ご飯を食べることにしました。もちろん三人ともメバル膳。
 メバルが来る前に、ちょっと贅沢にホタテのお刺身を食べる。これ、ペンギン姉さんの大好物。贅沢ですなー。
 しばらくするとメバル膳が運ばれてきました。たぶん、入店して10分くらい。人気メニューだから早いのかな?

 お刺身(右上)、煮付け(左)、潮汁がちゃんとついたお膳。メバルって磯の魚だから、買おうと思っても結構高いよね。お刺身は歯ごたえ抜群。煮付けは旨味が増してウマい。メバルなんて久しぶりに食べたけどウマいなー。

 
 食後、メバルの顔をパチリ。美味しく頂きありがとうございました。
 食後、一階のお土産屋さんコーナーなどを見学。なんと、水槽があってカレイやウマヅラハギが泳いでましたよ。美味しい道の駅ですな。



 12:10、道の駅を出発。と思ったら、うちのリラックスワゴンの目の前に車が停まってて、車が出せないじゃん。なんでそんな停め方するの?って思ったけど、何度かハンドルを切り返し、隙間を作って駐車場を出る。わけわからん。



十三湖
 国道339号線を南下していくと十三湖の脇を通ります。よく見ると、大量の風力発電用の風車が並んでますね。こんな風景は久しぶり。北海道のオロロンラインとか山陰とかで見たことあるけど、結構珍しいよね。ということでパチリ。



斜陽館
 13:10、五所川原市金木にある斜陽館に到着。ここは太宰治の生家なんだって。太宰治の作品は走れメロスしか知らないけれど、せっかくなので見学してみよう。
 まずは居間。囲炉裏があるね。奥にはかまどがあるので、ここでみんなでご飯を食べたんでしょうか。右はマント。なぜか太宰治とマントの組み合わせってイメージがあるんだけど、なんでかな?
 廊下を歩いて行くと太宰治誕生の部屋がありました(右)。太宰治は1909年、この部屋で生まれたそうです。父・津島源右衛門は大地主、6男10番目の子供として生まれたそうです。10人も子供をもうけた母・夕子ですが病弱だったとか。なので幼少の太宰治は叔母に育てられたんだって。
 大地主の自宅だけあって、庭が凄い。手入れも大変そうです。そんな豪邸なので仏壇もすごい。父・源右衛門が京都の仏壇店に特別発注したものだそうです。引き出し部分には輪島塗の蒔絵があったり、彫刻があちこちに施されていたり・・・と贅沢過ぎる。当時、津島家は青森県で4番目の大富豪だった、というのも頷ける。
 左はカウンター。自宅で商売もしていたそうで、ここえお金のやり取りをしていたとか・・・。では、二階へ。二階に行く階段がとても重厚でした。ケヤキで作られているそうです。ここ斜陽館一番の見どころらしい。パンフレットなどにもよく登場するんだって。
 二階に上がる。廊下のランプが可愛い。廊下から部屋を見る。応接室として使われていた洋間だそうです。ソファーは当時のものだとか。このソファーに寝そべってサイダーをがぶ飲みした、と小説「津軽」に書かれているとか。
 再び階段。踊り場が広い。ちょっと無駄?と思えるくらい広い。この広さがゆとりであり、豪華さなんだろうね。
 左は金庫?蔵?見どころだったと思うんだけど・・・。ということで、ペンギン姉さんとネコ娘に吹き出しをつけてパチリ。人間失格っていう作品も太宰治だったか・・・。



津軽三味線会館
 斜陽館の見学を終えたら、すぐ隣にある津軽三味線会館へ。ここでは一日数回、三味線ライブがあるのです。三味線の生演奏なんて聞いたこと無いからさ、聞いてみようと思うのですよ。
 津軽三味線会館に入ると津軽三味線全日本金木大会の優勝者のパネルが貼ってありました。写真の優勝者の恰好、もっと伝統的な恰好をしているのかと思ったらかなり現代風。
 14:00、三味線ライブスタート。べべべん!って鳴らして三味線の音色が響き渡ります。日替わりで奏者が代わるそうですが、みんなこんなに上手なのかな?ということで、30分ほど三味線ライブを堪能できました。これはおススメですな。
 津軽三味線のライブを楽しんだ後、駐車場脇の売店でリンゴのシャーベットを購入。濃厚なリンゴのシャーベットで美味しかった。湿度の高い日だったのでウマい。



金木八幡宮
 津軽三味線会館の横にある金木八幡宮にも寄ってみます。北側の出入り口から入る。ここには赤い鳥居がありました。
 表側に移動し、正面の鳥居から拝殿へ向かい参拝する。御朱印帳も持ってきたんだけど、社務所は開いてなくて御朱印はもらえませんでした。残念。
 狛犬、狛馬?に手ぬぐいがかけてありました。地元の人がかけているのかな?この神社は1521〜1527年くらいに建立されたとのこと。ということは、太宰治も参拝していた?



木造駅
 さて、金木八幡宮の参拝後、リラックスワゴンを走らせて五能線の木造駅にやってきました。ここは駅舎が土偶になっていることで、マニアに有名なのです。外観だけだけどじっくり見学してきました。
 この土偶は亀ヶ岡遺跡から出土した遮光器(スノーゴーグル)土偶なのです。この土偶、クマ兄さん的には宇宙人なんだけど。



 15:35、次の目的地へ出発。



鶴の舞橋
 16:00、鶴田町にある富士見パークにやってきました。ちょっと天気が悪いけど、ここには有名な橋があるのです。車内で寝ていて不機嫌なネコ娘をなんとか外に引っ張り出し、鶴の舞橋を渡ってみる。

 この橋は日本一長い木造三連太鼓橋。25年ほど前に開通した橋なので新しいものです。長さは300mもあるそうで、全部わたるのは大変そう。途中で引き返そうか。
 橋の周囲は湿地帯。津軽富士見湖っていう池を渡るように鶴の舞橋は架かっています。この鶴の舞橋はJR東日本「大人の休日?楽部」の広告に使われて有名になったとか。天気が良ければ岩木山も見えて景色最高なんだって、今日は見えなかったけど。



 ということで、本日の観光は終了かな。あとは明日に向けて移動です。



買い出し
 弘前方面へリラックスワゴンを走らせている途中、マックスバリュがあったので、夕飯のお惣菜を購入する。イオン系列だからね、地元のものはあまりないけれど、お昼ご飯に贅沢したので、夕飯は質素にしとこ。


 
喜龍温泉 玉ノ湯
 マックスバリュでの買い物終了後、弘前方面に国道339号線を走っていたら、びっくりするような温泉を発見。美人の湯なんだって。でもかなり古い。きっと入浴料も安いだろうって思って、ここでお風呂に入ることにしました。

 この温泉は喜龍温泉玉ノ湯。入浴料は350円と激安でした。源泉かけ流しの温泉ですが、お湯が茶色。湯船だけじゃなくカランから出てくるお湯も茶色い温泉でした。設備はかなりぼろかったですが、湯船は大きいし、サウナも稼働していたし、サッパリできて良かった。もう少し掃除は頑張った方が良いかな、と思いましたがお値段据え置きを期待するならこのままだね。いずれにしてもサッパリできて良かった。



夕飯
 18:35、黒石ICから東北道に乗る。ここに来るまでに田舎館村を通ったので、田んぼアートが気になったけど、暗くなってきちゃったので田んぼアートは諦めました。
 18:45、東北道に乗ってすぐ、津軽PAにピットイン。まずはトイレに行くと、廊下の天井からは金魚がぶら下がってました。
 トイレを済ませた後、売店に行って青森土産を大量購入。帰宅しても東北を楽しめるように。
 お土産を買っている間に、車内でお湯を沸かしておきました。このお湯でインスタント味噌汁と作り、車内で炊いたご飯とマックスバリュで買ってきたお惣菜で夕飯にします。昆布や切り干し大根と煮物系が多い夕飯になりました。



 食後、少しだけ南下する。1時間ほど走って岩手山SAに到着。今晩はここで車中泊としますよ。お休み〜。

 



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